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工房レストアの『こんなんやってまんねん』

大阪で文化財の修復やレプリカ製作を行っている「工房レストア」のブログです。  文化財修復・レプリカ製作のお仕事やスタッフの日常についての「こんなんやってまんねん」を紹介しています。

 

襖の修復 

みなさま、こんばんは~
最近の猛暑でバテ気味のまごです!
みなさまご自愛くださいませ。

さて弊社は明日よりお盆休みに入ります。
8月10日~15日までお休みを頂きますのでご了承ください。

本日は久々にまじめな更新を致します。
ご紹介するのは襖です。

福井県連光寺様のご住職の許可が出ましたので簡単な技術のご紹介を致します。
襖は4枚ありました。もちろん両面に絵が描かれておりますが片面だけの劣化が激しく
修復をしてほしいと依頼がありました。
住職曰く「お寺にお参りにきてもらうのに、これではおもてなしができない。来ていただく方々に失礼だ!」
と仰っていました。

状態は4面共に全体の汚れ・白点のシミ・表面の劣化・亀裂・棹の塗装ハゲ・キズなど酷い状態でした。

修理前①

写真では判りにくいのですが、表面は絹本(絹の上に絵が描かれている)です。
劣化するとドンドン亀裂が走っていきます。
下部は絹がめくれ上がった状態で下地の和紙がむき出し状態でした。

修理前②

こちらも良く似た状態です。
大きく劣化していないくらいで太陽の朱色が落ちないように滲み止めをドーサ液で止めてやります。

写真撮影・採寸・状態の記録調査・修復方法の打ち合わせなどしてから解体作業に入ります。
金具を取り外し、棹もバラシます。棹(さお)は下地が浮き上がり剥がれ、キズや凹みがありましたので旧塗装の表面をはがして下地から塗り直し、カシュ塗装で仕上げました。
裏にも作品がありますので片面だけを骨(襖の下地)から剥がしてから元の襖に新たに反故紙を重ね下地を作ります。

外した作品は、ドライクリーニング・滲み止めなど終わってから洗い作業をします。
今回は全体にシミが入ってましたので、水で念入りに洗っていきます。
今回のシミのは旧裏打ちの和紙に入っていましたので裏打ち紙を除去しました。
薄い絹に絵が描かれていましたから慎重に剥がしていきました。

新たに和紙を裏打ちして部分的に絹を補ってやり仕上げました。

修理後①

劣化し亀裂が入っていた箇所はよく見ないとわからないくらいになり、シミや汚れは綺麗になり下部の
絹の浮き上がりも納まりました。落款もハッキリ出てきました。
回りの棹もピカピカになりました。

修理後②

白いシミが消えて見やすくなりました。

完成した襖を連光寺様にお届けしましてご住職に見て頂き、
「大変綺麗になった!正直、修復を迷っていたがやって良かった!」「これでお盆も檀家さんを迎えれる!本当にありがとうございました。」と大変うれしい言葉を頂きました。
このようなご意見を頂けると仕事冥利に尽きますね~
仕事をさせて頂けて感謝しております。

4面設置したらこんな感じです。
襖納品
※写真は素人写真です。色や雰囲気の違いはご了承ください。

以上ザックリですが襖の修復の紹介でした。
詳しくはHPにも修復工程を紹介しておりますのでご参考にしてください。

それではまた!!
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category: 日常のこと

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